目次

「インターンシップ」って何?

インターンシップとは、学生が企業でプログラムに沿って実習や就業体験などをする場です。そこで自分の働きたい仕事を見つけたり、業界や企業などの理解を深めたりできるので、社会に出る前の貴重な経験となるでしょう。
企業が多様な人材を求める時代となり、学生は自分のキャリア形成を主体的に考えることが必要になりました。そのため、職業観を醸成できるインターンシップは、学生自身のキャリア形成を考える場として重要な機会になっています。期間は1日から数カ月まであり、プログラムもさまざまなので自分に合った内容を選ぶことが大切です。
インターンシップにかかわる三省合意改正
「三省合意」とは文部科学省・厚生労働省・経済産業省が合意した「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」のことを指します。産学が一体となり、インターンシップなどの活動を通して学生のキャリア形成につなげていこうという期待が高まったことで見直しがはかられ、改正されたものです。
※2025年3月に卒業・修了する学生が、2023年度に参加するインターンシップから適用されています。
産学協議会と政府が目指すインターンシップ
インターンシップは、1990年代後半に政府が主導する形で導入されましたが、さまざまな課題があり、本来の機能である「学生のキャリア形成支援」が十分に発揮されているとはいえませんでした。
しかし、三省合意により、産学協議会と政府は、質の高いインターンシップの普及が必要と考え、学生のためのよりよいキャリア形成支援の取り組みを続けています。
学生が自身のキャリアを考えることが重要に
企業が人材の専門性や即戦力を重視する傾向が高まる中で、社会人には自律的にキャリアをデザインする能力が欠かせなくなりました。学生も、学生時代の早い時期から自分のキャリアを主体的に考えることが重要です。
インターンシップなどのキャリア形成活動は、学生と仕事のマッチングを向上させ、競争力のある人材育成に寄与するものと考えられています。
参考:文部科学省「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」
「インターンシップ&キャリア」とは
インターンシップ&キャリアとは、前述の三省合意によるインターンシップの新定義に伴い、キャリア形成支援の取り組み全体を指したマイナビによる総称です。
マイナビ2026では、プログラムの内容によって、インターンシップ、仕事体験、オープン・カンパニー&キャリア教育等に分類されています。
プログラムの種類とその特徴
プログラムは企業や職種によってさまざまですが、説明会形式で行われる「セミナー参加型」、実際に職場で業務を行う「実践型」、職場見学や業務体験をする「体験型」、与えられたテーマの解決策を提示する「課題型」 の4つに分けられます。
どのような体験を求めるのか、何を学びたいのか、目的意識を明確にして多くの学びを得られるプログラムを選んでいきます。
マイナビではインターンシップ&キャリアのプログラムを数多く掲載しています。お子さまのサポートをする際は参考にしてみてください。
- マイナビ2026「インターンシップ&キャリア」を参考にする
プログラムの期間
インターンシップ&キャリアの期間は、1日から1カ月以上とさまざまです。短期プログラムは、いろいろな業界を見てみたい、やりたいことがまだ見つからないという人に向いています。
一方、長期プログラムでは実際の業務を長く行うので仕事理解、自己理解を深められます。また、業務を通して社員と交流することができます。
インターンシップ&キャリアに参加するメリット
参加する最大のメリットは、仕事理解と自己分析が進むことです。業界・企業・職種・ビジネスモデルなどが理解でき、その仕事で必要なスキルも肌で感じ取ることができます。
思い描いていたイメージと現実のギャップに直面するかもしれませんが、貴重な学びといえるでしょう。
また、どんな仕事に興味・関心があるのか、自分の強みをその仕事に活かせるのか、仕事で大切にしたいことは何かなど、さまざまな発見があるでしょう。ほかに、社員や他校の学生と交流ができることもメリットとして挙げられます。
子どものインターンシップ&キャリア参加にあたって保護者にできること
キャリアについて話し合う機会をつくる
まず、お子さまはどんな仕事をしたいと思っているのか、どんな職業観を持っているのか、話を聞いてみましょう。そこで注意したいのは、自分の意見や価値観を押し付けないことです。
言いたいことがあっても、まずは傾聴する姿勢が大切です。
インターンシップ&キャリア参加前のサポート
お子さまはインターンシップ&キャリアを通してどんな学びを得たいのか、目的と課題は何なのかを考えて参加することで多くの学びや気づきを得られ、仕事への理解が深まります。目標を持たずに参加しても得られるものは少ないでしょう。
お子さまに相談されたら、参加するインターンシップ&キャリアのプログラム内容のページを一緒にご覧になってみてください。どのような就業体験ができるのかなど親子で想像を膨らませ、前向きに参加できるようにコミュニケーションを取るのも有効なサポートです。
インターンシップ&キャリア参加後のサポート
参加後に、感想を聞いてみましょう。その際に、お子さまが考えていた目的は達成できたか、どんな学びや発見があったかなど、会話できるとよいでしょう。
コミュニケーションを取ることで、お子さまにとって前向きな振り返りになるはずです。
キャリア形成につながるインターンシップの理解を深めよう
三省合意が改正され、学生のキャリア形成支援における産学協働の取り組みが改められました。学生のキャリア形成のためインターンシップ&キャリアに積極的に参加して、職業観の醸成につなげていくことが大切です。
保護者だからこそできることがあります。キャリアについて話す機会をつくったり、インターンシップ参加前後にサポートをしたりすることは、お子さまが前向きに進むきっかけとなるでしょう。
マイナビ保護者サポートでは、お子さまのキャリア・就職活動をサポートする保護者の皆さまに有益な情報を提供しています。マイナビと併せてぜひご活用ください。