保護者のためのコラム

親子で就活の話をする家庭は8割?納得感を高めるために話し合いたい内容とは

保護者

キャリアや就職活動について、親子で話し合うべきでしょうか?他のご家庭ではどうしているのか気になります。

解説者

キャリアや就職活動について、そもそも親子で会話をすべきかどうか、他の家庭ではどうしているのか気になるところですよね。実は8割近い家庭で就職活動について話し合い、お子さまの就職活動のサポートや相談しやすい環境づくりにつなげています。

この記事では、就職活動について家庭で話し合う内容や注意すべきポイントについて解説しています。お子さまの就職活動への関わり方について知りたい方はぜひご覧ください。

子どもの就職活動、多いのは「どう接するか」への悩み

お子さまの就職活動に対して保護者の皆さまが抱える悩みはさまざまです。例えば、お子さまが志望する進路や、ストレス・疲労に関する不安や悩みなどが挙げられます。
そのなかでも、「お子さまとどう接するか」というコミュニケーションに関する悩みを抱えている方は多いと思います。実際、自分が声をかけることで子どもにプレッシャーを与えてしまうのではないかと考え、対話が難しいと感じることもあるでしょう。
また、自分の世代とお子さまの世代では就職活動環境が異なるため、何を話したらよいのかわからない方もいるかもしれません。

ここからは、お子さまとのコミュニケーションに焦点を当てて解説していきます。

【調査結果】就職活動の話をする家庭の割合は?

実際に、どのぐらいの家庭で就職活動の話をしているのでしょうか。

マイナビ保護者サポートの調査で子どもと日常的に就職活動について話し合うかを聞いたところ、全体の78.9%が「話し合う」と回答しています。また、同居の場合は81.6%、別居の場合でも75.0%と、日頃から就職活動について話をする家庭が多いことがわかりました。

一方で「日常的に話し合わない」と回答した方も一定数存在します。その理由を聞いたところ、最も多かったのは「お子様の自由にすればいいと思っている(73.2%)」で、次いで「お子様から話しかけられるのを待っている(20.8%)」、「話しかけても無視をされる(8.0%)」と続きました。ここから、お子さまからの要請があるまで見守る保護者がいる一方、本当はお子さまと話をしたくても関わり方に悩んでいる保護者がいることもうかがえます

参考・引用:マイナビ保護者サポート「就職活動中の大学生・社会人1年目の子を持つ保護者調査」(2024年8月実施)

実際にどんな話をしている?具体的な会話内容

次に、日常的に就職活動について話し合っている家庭では、どのような内容を話しているのか見ていきましょう。マイナビ保護者サポートの調査で、「日常的に就職活動について話し合う内容」について聞いたところ、以下の結果となりました。

順位話し合う内容
1就職先の選び方(45.2%) 
2現状の就職活動について(40.7%)
3具体的な企業情報(26.3%)
4卒業後の居住地(24.3%)
5就職活動の進め方(19.1%)

この結果から、お子さまの就職先の選び方に関心を寄せる方が多いことがうかがえます。また、就職活動の進め方や、現在の進捗状況も話題に上りやすいことがわかりました。

ここからは、それぞれのトピックでどのような内容の会話をしているのかについて紹介していきます。

参考・引用:マイナビ保護者 サポート「就職活動中の大学生・社会人1年目の子を持つ保護者調査」(2024年8月実施)

就職先の選び方

就職先の選び方については特に気になるところでしょう。そのため、つい先走って保護者としての希望や価値観を口にしてしまうかもしれません。
しかし、就職活動をおこなうのはお子さまであり、何らかの考えを持って活動しているはずです。一度ぐっとこらえて、お子さまがどのような観点で就職先を選んでいるのか聞いてみましょう

具体的には以下のような質問や問いかけが有効です。

  • これまで興味を持った企業や業界はある?
  • どのような環境で働いてみたいの?
  • 業界や企業選びで重視していることはある?
  • 志望企業のどのようなところに魅力を感じたの?

このような問いかけをきっかけにお子さまの価値観を明らかにしたうえで、就職先を選ぶ際の優先順位を一緒に考えてみましょう。そして、お子さま自身が働くイメージを持てるようにサポートできれば理想的です。

現在の就職活動の状況について

就職活動の状況についても、気になるトピックの一つです。就職活動の進捗状況や選考状況などを把握し、お子さまが何に困っているのかを具体的にしていくとよいでしょう。

以下のような質問で最近の就職活動の状況を確認してみてはいかがでしょうか。

  • 最近の企業説明会ってどんな話をされるの?
  • 面接って緊張する?
  • 昔は履歴書を提出すればよかったけど、最近はES(エントリーシート)もあるんだね。どんなことを記載するの?

もしも会話のなかでお子さまの悩みや不安が垣間見えたときは、解決策を一緒に考えたり励ましたりしていくとよいでしょう。

具体的な企業情報

具体的な企業情報も、家庭で話し合うことが多いトピックです。実際に企業のホームページやマイナビなどの就職情報サイトを一緒に見ながら、お子さまの志望する企業について確認していきましょう。

企業を選ぶ際、学生は事業(サービス)の内容や福利厚生に注目する傾向があります。しかし企業について理解を深めるには、企業理念や業績、沿革なども大切な要素といえます。
そのため、お子さまの興味関心を尊重しつつ、社会人の先輩という視点からお子さまが気付いていない企業のよい点と気になる点を伝えるのもよいでしょう
志望企業に対してお子さま自身の新たな気付きにつながるかもしれません。

特に内々定の企業を2社以上持ち、就職先について迷っている場合は、一緒に企業情報を確認することは有効です。ただし、保護者目線で「絶対にここはやめたほうがよい」のように価値観を押し付けないように気を付けましょう

マイナビには、就職活動を効率的に進めるための便利な機能が充実しています。
その一つが「検討リスト」機能です。この機能を使えば、気になる企業をリストに追加して整理できます。リストを確認することで、お子さまと進路について話し合いやすくなるでしょう。

卒業後の居住地

大学卒業後、どこで働くことになるのかも家庭で話題に出る内容です。新入社員研修が終わってから配属先が決まる企業もあります。そのため、あらかじめお子さまが地元で働くつもりなのか、遠方の勤務地を希望しているのかを確認しておくとよいでしょう。
なかには「1年目は自宅から通える勤務地を希望し、業務に慣れてきたら遠方の勤務地で働いてみたい」という考えを持つお子さまもいます。大学卒業後にお子さまがどこに住みたいのかを話しておくと、就職先が決まったあとのサポートがしやすくなります。

就職活動の進め方

就職活動の進め方も、話しておきたい内容の一つです。現在の就職活動の流れやスケジュールを理解しておけば、スムーズなサポートにつながるためです。

お子さまがすでに就職活動に取り組んでいる場合は、「最近の就職活動は昔と大きく変わっているから教えてほしい」と聞いてみるとよいでしょう。その際、どのようなスケジュールで就職活動を進めているのか、書類の提出はいつ頃で、面接はどの時期にあるのかなどを確認します。
これから本格的に就職活動に取り組まれるお子さまに対しては、「就職活動について一緒に理解を深めよう」と、マイナビなどの就職情報サイトを一緒に閲覧するのもよいでしょう。

就職活動のスケジュールや進め方については、以下の記事で詳しく紹介しています。併せてご覧ください。

親子で考える就職活動、話し合う際のポイントとは?

ここまで、お子さまと就職活動について会話する際、どのような内容を話し合えばよいのか解説してきました。ここからは、話し合う際のポイントについて具体的に見ていきましょう。

子どもが話したくないときは無理強いしない

お子さまが話したくないときは、無理強いしないことが大切です。無理に話し合おうとすると、「何か話さないと」「親が望む回答をしないと」とお子さまにプレッシャーを与えてしまう可能性があります。
結果として「親とは話したくない」という気持ちが生まれるかもしれません。基本的には見守る姿勢で接し、「何かあったら相談してね」と声をかけ、いつでも相談に乗れるような環境を整えておきましょう
また、もしお子さまの元気がない場合は、あえて何も聞かず、気分転換できるように散歩や買い物などに連れ出し、お子さまが話し出すまで待つのもよいでしょう。

子どもの話をさえぎらない

お子さまが話をする際、途中でさえぎったり、自分の価値観でお子さまの考えを否定したりすると、お子さまは「どうせ自分の話なんて聞いてくれない」と感じてしまうかもしれません。お子さまのことを心配するあまり、詳しく聞きたい気持ちもあるでしょう。
しかし、まずはその気持ちをぐっと抑えてお子さまのペースで話を聞くことが大切です。それにより、お子さまに「困ったら気軽に相談しよう」と思ってもらえる可能性が高まります。

最終的には子ども自身の考えを尊重する

就職活動はお子さまにとって決断の連続です。しかし、それは社会人になるためのプロセスでもあります。だからこそ、最終的にはお子さまの考えを尊重するようにしましょう。
保護者としては先回りして手を差し伸べたくなるかもしれませんし、「こうしなさい」と保護者の価値観を押し付けたくなることもあるでしょう。
しかし、お子さまの人生の決定権はお子さま自身にあります。お子さま自身が物事を主体的に考えられるようにサポートしていくことが大切です。

まとめ

お子さまの就職活動に関する悩みのなかで、「お子さまとどう接するか」というコミュニケーションの悩みを抱えている方は多いと思います。「就職先の選び方」「就職活動の状況」など話し合っている内容は各家庭によって異なりますが、約8割の家庭で就職活動について話し合っているというデータもあります。
まずは、お子さまが納得感を持って就職活動を進められるように、お子さま自身の考えを尊重しながら、話しやすい環境をつくっていきましょう

マイナビでは、就職活動中のお子さま向けに役立つ情報を豊富に提供しています。就職活動の最新情報や、各企業の情報など親子のコミュニケーションを深めるきっかけになる内容が充実しています。ぜひ、お子さまと一緒にマイナビをご活用ください。

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